Profile
Calendar
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
New Entries
Recent Comment
Category
Archives
【送料無料】いきているってふしぎだね

【送料無料】いきているってふしぎだね
価格:735円(税込、送料別)

Search
Links
mobile
qrcode
現在の閲覧者数
アクセスカウンター
カラコン通販送料無料
RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM
知人の本紹介 2

渡辺本爾詩集2 渡辺本爾さん

小さな家族   電話のむこうに           モシモシ
        母がいると思えば          もしもし
                       子どもらは                                        たったこれだけの確かめあいが
        それだけで安心して眠れた      病んだ母と
                          小さな子どもらとの           
        電話のむこうに           あたたかいつながりをつくっている
        子どもらが耳を傾けていると思えば                     
        母は                まだ若い父親は
        病に打ち克とうと努めた       夕食のしたくに手間どりながら
                          こみあげてきた                                                       
        電話で母と子どもらは        熱いものをおさえきれずにいる
        一日を語り
        一日を終えた
                       


引出のなかの空 坂下ひろこさん

さくら     枝先に動くもの           「いい香りだ」
  さよなら  小鳥が空に             けれど母にはそれがわからない
        花をほうる瞬間だった        少しずつ失われていく五感
        尖った細いくちばしで        さくらの歌を口ずさみ
        顎の下をつまむとすばやく首を振る  花を放り上げて
        摘んだ花はすぐに捨ててしまい    
        また別の花             失うことも
                          忘れることも
        ハンカチーフに集めたさくら     哀しみではないのだろう
        父の鼻先に持っていく        父母の上にあるがまま
        目をつむって            満開のさくら
                          さくら
                          



有田幸代さん
そこここに   壁がみしりと鳴る
             カサリと何かが落ちる音
        視線を移せばかすかにゆらめく
        何かがいる

        風にそよぐ梢
        ひらひらととびゆく蝶のかげ
        夕ぐれの淡い三日月
        何かがいる

        いてほしいと願うからなのか
        願いがそこにいる

        なくなった人の思いではなく
        生き残ったものの思いを映して
        そこここにいる

 

結露 あずま菜ずなさん

一月の空を   空は
   翔けて  いちめん鉛色の雲が垂れこめ
        どこからが 空で
        どこまでが 空なのか

        
        私は翼を張って舞い上がる
        上昇気流に乗って
        遠くの山々の嶺を飛び越えて
        高く なおも高く雲をつき破る

        極寒の 一月の空から
        金色の空へと魂を駆り立てる
        無心に翔けて
        母の住まう国までも

        お母ちゃん と
        もう一度呼んでみたくて

 

えにし 小畑昭八郎さん
 
穴を掘る習性  鎌をかついだ児童たち
        ー今こんな姿は演劇か
        映画でしか見られないー
        毎朝カバンと鍬をもって通学する
        不思議な児童のスタイルである。
        
        放課後ー放作業というのかー
        四キロの学校からの帰り道
        持っている鍬で
        山すその急斜面のところに
        自分一人はいれるくらいの穴を掘る
        子供の間に不思議なあそびが 
        流行した。

        私は家の裏山にも一ヶ所
        穴を掘った、
        あの頃、
        どうしてあんなあそびをしたのか
        不思議に
        思いつづけている。

 

 
posted by: よしいけ道 | | 17:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









この記事のトラックバックURL
http://blog.miti48.com/trackback/132
トラックバック