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知人の本紹介 1
      芭蕉  青山 雨子さん

朝顔     窓から
       ハンガーに掛けられた上着とズボンの
    
       朝顔の花が咲いている
       庇までのびた蔓
       軒下にプランターが並んでいる
       
       からだを少し斜めにして
       窓に向けられた
                    髪の毛に影がおちている

       朝顔の
       濃いむらさき色を見ながら
       しずくを落とす            
  

      


               雪の化身 堀内 正子さん
    
春の訪問者   ・
        ・
        ・
        春の夜は
        何気ない音のひとつひとつが
        遠い遠い記憶の中で埋もれている音を
        甦らせて私心に響いてくる
        春一番の吹いた日に

        私の心の襞の一枚一枚にも
        春の日はそそがれて
        素直な思いで涙ぐんでしまう
        過去の残滓や
        怠惰に過ごした冬の日の悔恨
        数々の苦い思いに苛まされながら
        寒風の中
        身じろぎもせず
        再生を願う  
           


         
         ひかりのうつわ  半田 信和さん 

竹とんぼ   飛ぶかな
       ちいさなてのひら
       飛ぶかな
       羽 ちょっと欠けてるけど
       飛ぶかな
       厚い雲つきぬけて
       飛ぶかな
       見たことない国まで
       飛ぶかさ
       きっと
       思いきり
       手のひらの夢
       こすりあわせるんだ
 


           花は咲くことのみ思い 恋坂 通夫さん
蛍の夜     湧き上がり
        舞い上がり
        呼吸を合わせ
        静かに明滅する
        蛍の光

        蔵に続く庭先の
        狭い川の上で
        夜ごと繰り返される
        蛍の乱舞
        贅沢な光の饗宴
        ・
        ・
        ・
        夜ごと庭先に出て
        命の明滅を見る
        葦原から舞い上がる蛍
        水田を渡る蛙の声
        六月の志比谷の夜

 

    
            わ音の風景  やまうちかずじさん
たまいし    ・
        ・
        ・
        私は人生の川をくだる
        えらそな口をきくなと頭をこづかれ
        こうまんちきだと鼻をへし折られ
        もっと腰をまげろと背中をたたかれる
        
        河原のまるくなった石よ
        きみがこんなふうになってまるくなったなんて
        考えたこともなかった
        ・
        ・
        ・

          熊野なる玉置の弓神楽 弦音すれば悪魔退く

       
 たましいはあっちにぶつかり
        こっちにぶつかり
        まっさかさま
        黄泉への川を
        くだって
        ゆく

        鳴呼よ 人よ
        わたしは 今 人生の対岸に立ち
        そっと 転がる石を着る

 

 
        
           前川幸雄詩集 前川幸雄さん

アジサイの花  私の眼に映ったのは
        まぎれもなく アジサイの花であった
        それは自然の風光の中に
        咲くべくして咲いた
        清清しい 神の贈物であった
        
        アジサイの花は 三年前にも
        今と同じように咲いていた
        その時は 見る人の心せわしさの故に
        静かな美しさは十分に理解されなかった
        時に 心惹かれるものを与えつつも
    
        アジサイの花は ほのかに薫った
        それは知る人にのみ気づかれる
        馥郁たる香りであった
        それは気品とやさしさをも
        いや増しに増していた
        私は それに気づかずにいたことを残念に思った

        ・
        ・
        ・
        アジサイの心は
        アジサイよ
        私は君の前に立ちたい

        君と向き合い じっとたたずむだけでいい
        言葉もなく 見つめ合うだけでいい

        それで私は心落ちつくのだから
        それで私は喜びを感じられるのだから

 


                水を聴く  亀谷 健樹さん

花風呂     無の花をたずねて
        どれほど さまよいあるいたことか
        道はなく
        ただただ水を渡り 野をめぐる
        
        浮き世のもろもろに疲れ
        生きているのか 死んだのか
        おのれがだれなのか わからないまま
        こころの花盗人となりはてて

        やっとたどりついた
        山すその禅寺
        雲水に どうぞ とあんないされた
        庭の一角に
        杉まさめの てっぽう風呂


        みわたせば 枯山水
        間垣のおくの梅の古木に
        歴代住持のねがいが ちらほら
        まわりを囲む大杉は
        衆生の苦楽をこやしとして 天を衝く
        ・
        ・
        ・
        さながら刑場の首みたいに
        どっぷり湯につかる
        あるいは 花御堂の誕生仏のように
        はらはらと はなびらあびて

        四季もろもろのいのちとともに
        
        散りゆき やがて萌えでて 葉をふやす
        わが身こそ 無の花であったのか


         ゆあみして はな流転する おとを聴く 
 

      
       此岸より  西田 正弘さん

どくん どくん 何気なく通り過ぎていく風にも
        彼らは心ふるわせる
        小高い山から流れ下る川も
        のぼってみせる
        重力にも抗い
        思いきり飛び跳ねる
        じきに落ちてくることも信じないかのよう
        体の芯から他人を照らす
        自分を見失うくらい己の存在のすべてをかけて
        こらえきれず瞳うるますときもある
        澄み切った朝の水面のように
        ありのままを映し出してしまうがゆえに
        いつまでもひどく気になることも
        彼らはそんなことがずっと昔の物語であるかのように
        毎日を疾風のごとく駆け抜けていく
        生きているのだ
        いまを必死で
        いきたいるのだ

 

        
        
                    
                               



 
posted by: よしいけ道 | | 16:22 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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